4.12.2015

試される大地

以前購入寸前までいった港区の7坪の土地は究極の狭小地だなと思っていたが、東京は広い。上には上がいる。いた。
七坪を大きく下回る、これぞ究極の狭小住宅地といえる五坪足らずの物件が隣り町で売り出し中。



15.82㎡=4.79坪=十畳弱の土地。しかも三角形。これで果たして住宅が成立するのか。
予算さえあれば問題なく成立するだろう。
なぜならこの土地は商業地域にあり、80%の建蔽率に600%の容積率が適用されている。さらに日影規制もない。これが強い。

自分ならどうするか。まず建坪12.65㎡(=3.8坪=八畳弱)を目一杯確保。
容積率600%なら延床面積は94.92㎡(=28.7坪)まで取れるので、このまま七階建てとして延床で88.55㎡(=26.8坪)の住宅とする。15坪の我が家よりずっと広い。
室内はワンフロア六畳半程度、うち一畳を割いてエレベーターを、半畳で階段を設置。階段は施行令をクリアする最低限のサイズ、踏み面15cm蹴上げ23cmとしてスペースを節約。池田屋の階段より急な階段でとても実用には耐えないが、規制を通す為と割り切る。全てのフロアで通りに面して大きく窓を取り、壁にウインチをつけて家具や什器類は全て窓から搬入する。
七層に重なる三角形の塔。玄関とガレージ(軽自動車かバイクならなんとか)で一層、バストイレ収納で一層、DKで一層、あとは五畳の部屋が四層。移動はエレベーターであればバリアフリー。五畳でしかも三角形の部屋となればさすがに広々とはいかないが採光は十分。家族四人が生活できる家が十分成立する。
当然木造ではあり得ないのでRC造で。建設費は相当嵩むが、土地の安さと相殺されて総額では(山の手線内の一戸建てとしては)決して高くない、丁度我が家の総額と同じくらいで収まるだろう。内訳では土地代と上物代の比率が逆転するが…

なんて妄想を大いにかきたてられるチャレンジングな土地。完成の暁には平成版搭の家として小型住宅の新たなアイコンになるかも。求む勇者。


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