7.12.2013

真夏の自転車通勤は気合を入れて

午前8時にして既に温度計が三十度を指す真夏の東京、
路上に繰り広げられる自転車通勤模様は普段とは少しばかり様相を異にしている。

化粧崩れが弱点の女性ツーキニストは姿を消している。
着替える前提でない、スラックスにワイシャツ姿のライトなツーキニストも姿を消している※1

灼熱のアスファルトの上に生き残ったのは自転車便と思しき職業サイクリスト、そもそも働いていないぽいサイクリスト(どこに行くんだ?)、
そして気合の入ったヘビーな(変人ともいう)ツーキニストのみ。

雨や雪と違い、ただ暑いだけなら自転車にとって直接的な脅威ではない。
暑ければ汗をかく。疲れる。運動するのだからそれは当たり前。
「駅直結のマンションに住み駅直結の職場に通う」のでもなければ、電車通勤に切り替えたところで結局夏の暑さからは逃れられない。
どうせかくなら、満員電車でじっとり滲み出る嫌な汗より朝一の大運動で流れる汗の方が寧ろ気持ちいいというもの。

真夏上等!ドリャァァァァァァァァァァーーーッ!

シャカシャカシャカシャカーーーッ!(ペダルを漕ぐ音)


会社に到着して漕ぐのをやめると、さらに滝のような汗がどっと吹き出してくる。
貨物用エレベータ※2でオフィスのあるフロアまで上がると、トイレに直行。
個室のドアを閉め、上から下まで全てを脱ぎ捨てると、おもむろに鞄から冷凍タオルとOXYの制汗ローションを取り出す。
この組み合わせは最強。最強の気持ちよさ。
まるでシャワーを浴びているような爽快さに恍惚とする至福の瞬間。

気ん持ちいいぞ!ドリャァァァァァァァァァァーーーッ!

ブリブリブリブリーーーッ!(隣の個室から聞こえてくる音)



……更衣室欲しいなあ


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※1 見かけるとすれば駅までのチョイ乗りサラリーマン。汗をかいてないからツーキニストでないと一目で分かる
※2 普通のエレベータはさすがにちょっと。汗が滴るおっさんなんて他人から見れば見苦しい以外の何者でもない

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