12.31.2012

年末のルーチンの課題と対策

年の終わりに窓拭きとフローリングの油塗布を行うのがルーチンとなってはや三回目。
今年は後述の「とりもろす!とりもろす!」キャンペーンと時期が重なったこともあり、例年にも増して超ハード。
ただでさえハードなのに、今回の作業は匠の塗油の固さで更に要らん苦労を強いられる。この製品、もちろん今回が始めての使用というわけでもないのだが、今回の使用では何故か分からないが(これまでより気温が低かったせいか?)とにかく固くて延びない。余程念をいれて擦り込まないと出来上がりがムッシュムラムラ。こんなのだったっけ?
結局、五十平米足らずの塗布範囲を塗り終わるまでに要した時間は実に五時間。膝は床につきすぎて腫れあがるわ肩は関節炎になるわで、まあこんな目に遭うのは二度と御免なので次回からは使い方考えないと。湯煎でもしながら使うか、それとも他の製品に変えてみるか。


それでも一応ルーチンをやり残す事なく終えられたので宜しかったですな。
新幹線定番のアイスとコーヒーも一際うまし。


アイスはかっちんかっちん。食べごろまでしばし待て

換気扇ダクトにカバー

ああ、iPadからだと更新しづらい。画像サイズを指定できないんだなこれが


キッチンの換気扇ダクトはダクトパイプを断熱材で巻き上からアルミテープを巻きつけただけの簡素なもの。

ま、シンプルでいいんですけど

機能的にはこれで何ら問題ないが、掃除で拭いたりしているうちにこのアルミテープが剥がれがちになってくる。
剥がれたらまた上から貼ればいいじゃない。それもそうだが、あまり見栄えはよろしくない。
見苦しいなら化粧カバーで隠してしまえばいいじゃない。ということで早速サイズを測ってごく簡単な三面図を作成、ステンレス注文加工でググってヒットした大田産業㈱に聞いてみる。

    こんなん出来るー
    見せてみい。なんやこれー
    ダクトカバーや。何か載せるわけじゃないから強度はいらんでー
    ほーならお安い御用やで朝飯前や
    ほな頼むわー
    まいどー三週間ほど待ってやー
    ※言葉遣いはイメージです

で待つことしばし、忘れた頃に注文通りの品が届く。

サイドのスリットはアクセントで

加工精度は流石にプロの技。早速ダクトの上から被せて見ると

ちょっと圧迫感が。手前を斜めにカットしてもよかったね

んー換気扇本体と一体に見えないこともないか?狙い通り見た目は多少スッキリしたものの、逆にやや暑苦しさが増した感が無きにしも非ず。
まあいいか自分が良ければそれでいいのだ。次行こう次

12.26.2012

神楽坂裏(秋)

家から神楽坂へは歩ける距離、
最近この辺をぶらぶらする機会が増えた。裏庭感覚

この街の魅力は裏の顔にある。表通りの喧騒を逃れてくねくねと入り組んだ隘路をふらふら歩けば、下町ではお馴染みの家の前に並べられた植木鉢が目に留まる。そこかしこに水汲みポンプが現役(非常用)で残されていたりして、可愛らしい下町情緒が今なお色濃く残されている。地価は全く可愛らしくないけどな!


高低差ある小径が面白さを引き出している
災害時には使える…らしい
ボロアパート(失礼)の集合ポスト。可愛くないですかこれ
民家レストランの軒先に揺れる新巻鮭(神楽坂カド)


12.25.2012

2 mois et demi plus tard,

このウェブブログの存在を忘れるほどのしっちゃかめっちゃかな日々が漸く落ち着いてみれば、もう年末まで残り一週間を切っていた。ふと思い出してログインして見れば前回の更新から二ヶ月半も経っている。おおS氏のサイトがリニューアルしてる!おお鳥牛家がはや一周年と!浦島太郎。
晩秋の候にお招きしますよーとか夏の頃に言ったような気がするが、そんな口約束もすっかりぶっ飛ばして気が付けば年末。
これはひどい。民主党か。あやまんなさい。ごめんなさい。

さてブログどころでなかった二ヶ月半の間には家ネタなどあるはずも…あるな。割とでかいのも

10.13.2012

欅再び丸坊主

早朝から響き渡るチェーンソーの音。
一体何事かと窓の外を見ると、


またしても眼下に生える欅の枝が落とされ丸坊主に。
その後も響くチェーンソーの音とともに、付近の欅の木もみるみるうちに同じような姿になってしまった。
今秋こそは眼前に広がる黄金色に色づいた枝ぶりを眺めながらうまい麦酒が飲めるかと思っていたのだが…無念。


10.10.2012

踊るマンホール(の蓋)

5月より久しく絶えていた「肌寒い」という感覚がいつの間にか戻ってきているのに気づいたこの頃。

さて先日の豪雨で空気が便器より噴出し、ついでに盛大に水を撒き散らした件
同じような大雨の状況において、圧搾された空気の力でマンホールの蓋がパッカパッカ持ち上がってしまっている動画を見つけた。

元動画はLiveLeak.com


妙にリズミカルな音が何だかムカついてくる動画だが、鋳鉄の重いマンホールの蓋をまるでコインのように軽々とパンカパンカ持ち上げてしまう空気の力はすごい。そりゃトイレから噴き上げるくらいはあるよなと妙に納得。家の排水枡の蓋もこのようになればいいわけだ。



10.05.2012

Bad Day

一昨日の都内の天気予報、午前50%、午後から0時まで30%
結果。一日中雨

昨晩の天気予報。0時まで20%から30%。
結果。100mm/h以上の豪雨

「……。」

30%を二回続けて引いたか。素晴らしいね。ちなみに今晩の降水確率予報は10%、これでも降ったなら予報官は有り金叩いて宝くじでも馬券でも買い求めるべし。それだけ引きが強ければきっと当たんだろ。

窓の外の異変に気がついた時には既にバケツをひっくり返したような大雨、さすがにそんな中を一晩放置しておくわけにもいかず、ずぶ濡れになりながら自転車をオフィスに運び込む。気象庁に悪態をつきながら錆びの元となる水気を拭き取って待つこと数時間、漸く雨が上がったのを見て帰路につく。
安心して気がゆるみ、自宅近くのマックに立ち寄ったのが悪かった。コーヒーブレイクの後に店を出たらタイヤが見事にパンク

「……。」

悪いものでも踏んだか、いたずらか。止めた時は全く何もなかったのにわずか数分で空気が抜け切っているのをみるといたずらぽいなあ。蛾と不逞の輩は夜遅くになるほど出てくるものだし。どっちにしても油断したな。

まあついてない日はこんなもの。

9.30.2012

17号の夜

ほんの二週間前まで最低気温27度をキープしていたと思ったらその後はあれよあれよという間に気温が下がり、これは快適と思う間もなく台風が到来。
家の夏櫨はまだ紅葉していないが、台風の到来にはさすがに秋を感じぜずにはいられない。

と呑気な事を言ってる場合でもない。大暴れしながら列島を北上する台風17号の到来で、家からほど近い神田川周辺では土嚢を配布していたらしい。決壊くるか?くるか?(不謹慎)
我が家は坂上なのでさすがに浸水の心配をする必要はないし、三匹の子豚に出てくる木の家のように吹き飛ばされてしまう心配をすることもないが、外で吹き荒れる暴風のびょうびょうという音、煽られたモチノキの枝が外壁を叩く音が響く部屋の中ではさすがにまんじりともしない。吹き荒れる風の音をBGMに、モチノキはまたそろそろ剪定しないとなとか明日は玄関の外に吹き寄せられたゴミが大変なことになっているだろうな少し早起きして掃いてから出社するか面倒くせえとか、とりとめのない事をぼんやり考えるのはそう嫌いでもなかったりするのだが。

9.24.2012

ハモニカ

土曜日はS氏の手がけた「ハモニカ」のオープンハウスに伺う。
所在地の東大和市には長期間留守にする際に居候を預けるショップがある関係で何回か電車で来た事はあるが、今回はバイクで行ってみる事とする。

いやあ東京って広いっすね。

もう行けども行けども練馬区。行けども行けども練馬区。練馬ヤバい広すぎだろ
やっと23区を脱しても目指す東大和市まではなお遠い。西東京市東久留米市東村山市。東村山といったら庭先ゃ多摩湖じゃないっすか。ここはどこの細道じゃ。途中道を間違えながら、オープンハウス終了時間を回った頃にやっと到着。ああ遅刻

門灯いい味。シェードのブラスは古くなるのが楽しみな素材
お邪魔した「ハモニカ」Mさん宅ではダイニング照明のルイスポールセンを取り付けている真っ最中。
広びろとしたリビングには米ぬかワックスで浮上がった床板の杉の木目が映える。
楚々として美しい杉の木目は目にする度にこれもアリだよなと思う。一階に用いられている杉板は3cmの厚さでこれは通常の二倍。ダンダンと踏みしめてみたら違いがわかるかと思ったが、まさかよそ様の新築の家でそんな蛮行に及ぶわけにはいかない。

「ハモニカ」は勿論自分の家より余程大きいのだが、周辺のお宅に比べれば寧ろ控えめと言っていいサイズ。名前の由来となった「周囲との調和」を果たしているのは勿論、どことなく上品に見えるのは徒に大きさを追求しない佇まいが抑制の美を感じさせるからだろう。
ビスポークで仕立てられた家を見るのはやはり面白いね。何より目の肥やしになる。


最後にぬいぐるみの転がっている床を撮っていると、ニコニコしながら近寄ってきたお子さんのRちゃんが徐ろに手からiPhoneをひったくり自ら撮影を開始。いとうつくし。自分のようなおっさんが幼児を見てニヤニヤしているのはお巡りさんこいつですと通報されかねない構図だが、愛らしいものをみて笑みがこぼれるのは人間の性※1なのでまあ容赦されたい。



帰路ガソリンスタンド併設のドトールにビバーク。手首痛い尻痛い

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※1 断じて「せい」ではないので注意

9.22.2012

トイレ噴出の傾向と対策

大雨の晩にトイレがガボガボゴパァとなった件、都の下水道局および設計担当S氏、施工担当幹建設U社長の三者の共通見解は「恐らく空気だろう」。

・雨が一箇所の雨樋に集中する形状の片流れ屋根に(東京都の)想定量を超える豪雨が降り注ぐ
・雨量と屋根の形状の相乗効果で雨樋に溢れんばかりに雨水が殺到した結果、雨水と一緒に雨樋内部の空気まで(雨水に封じられる形で)排水枡に送り込まれる
・行き場をなくした空気は枡から最も近くにある便器口から抜ける
・空気が抜ける勢いで管の中の水がブッシュワーと吹き出る

こんなところではないか、という推定が有力。確かに汚水が便器からドボドボ溢れ出た訳ではなかったので、汚水枡のレベルが上昇して便器から逆流した訳ではなさそうだ。
入居後これまでに幾つもの台風がこの家を通り過ぎたが、このような事態には至ったのは今回が初めて。極めてレアケースである事には違いないだろうが、可能性がゼロでない以上このままリスクを放置しておくのも好ましくない。

S氏およびU社長から提案された対策はシンプルなもので、行き場をなくした空気が便器から噴き出たのであれば行き場を作ってやればいい。即ち、圧がかかった時に排水枡の蓋が外れるようにしておけば空気はそこから抜けていくだろうと。

現在ねじ込み式で固定されている蓋をはめ込み式にチェンジ。対策費用は数千円程度と
この対応策は有効なのではないかと思う。というのも、職場の同僚に今回の事件を話してみたところ「そういえば大雨が降ったときに排水枡の蓋が外れている時がある」と気になる事を言った者がいたからだ。正しく両氏の対策案が奏効したケースではないだろうか。
ねじ込み式の蓋をはめ込み式にチェンジするだけで対策は完了するのであれば試さない手はない。早速チェンジチェンジ、しかしこちらのチェンジは無料じゃない。いや何と比べてるんだ

9.19.2012

トイレ噴出

先ほど激しい雷を伴って爆発的な(という表現がぴったり)勢いで降り注いだ雨。
いやーえらい勢いだねーいと思っていると、一階トイレから聞いたこともないような異音が。
押取り刀で階段を駆け降りて見てみると、なんと便器から水が間欠泉のようにガボガボガボーンと噴き出しているのを目の当たりにし、しばし呆然。

なななんですかこれはー!?

雨水が一挙に流入して下水道の推移が激しく変動した?この辺の下水道は合流管?はたまた排水不良?いずれにしろ明日にでも区の下水道課に問い合せてみよう、と気を取り直して床を拭きながら思ったとさ。

9.11.2012

2,000km

三代目通勤快速号の走行距離は昨日で2,000kmに到達。
購入来、悪天候の日を除いて毎日の通勤のみの用途(休日はバイクか車に乗るという住み分け)で、丁度11ヶ月できっちり2,000km。月平均182kmはどうという事のない数値、しかし毎週末欠かさず45km乗るホビーライダーと同等のペースと思えばそれほど悪くないね?
通勤オンリーであれば走行距離の予測は容易で、11ヶ月で2,000kmというペースはほぼ想定の範囲内。しかし11ヶ月の間で変わっていないのがハンドルとSTIレバー、サドルにシートポストだけというのがどうにも想定外というか自転車乗りの性というか。


9.05.2012

グレースーツの君へ

アウタートップギア全開で車道を駆け下りる自分の前に歩道からタイミングを見計らったかのように
というか飛び込み自殺そのもののタイミングで飛び込んできた君。
君に言いたい事が三つあります。

一つ、君が当たり屋なら選ぶ相手を間違っています。何しろ金がない。
二つ、君が死にたいのならロードバイクに飛び込むのはおすすめしない。飛び込みで確実に死にたいなら、そうだな、中央線にでもしときなさい。
三つ、君が当たり屋でも自殺志願者でもないのであれば悪いことは言わない、今後は駆け出す前に三つ数え、右を見て左を見てもう一度右を見る癖をつけなさい。君の為を思って言うのではない、君のような馬鹿を轢き殺して人生を棒に振る気の毒なドライバーの為に言うのだ。


9.04.2012

例祭2012

9月最初の土日は坂下の神社の例祭※1

例によって眼下の駐車場はささやかながら屋台が賑やかな縁日だが、二年前は家の中から手に取るように丸見えだったその風景が今年は全く見えなくなっている事で眼前の大欅の枝ぶりの復活具合を再確認する。

二年前の縁日を二階から
今年の縁日を一階から。なお二階からは全く見えない模様

暴排条例に呼応して、昨今では縁日からテキ屋が締め出されるケースも増えている。
近所で言えば白山神社。あじさいまつりの縁日の屋台は全て町内会の直営となっているのだが、これが味気ないこと。
猥雑さやいかがわしさが演出する非日常的な空気が縁日の楽しさなのであって、そこにあるのが単なる町内会のバザーでは興醒めなのだ。素人のおばちゃんが世間話の片手間にちんたらちんたら手際悪く焼いているたこ焼きが美味しいわけもない。
反社会的勢力を擁護するわけではないが、やはり餅は餅屋、縁日はテキ屋。その点、こちらの縁日はささやかながらもしっかりと胡散臭くて大変よろしい。


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※1 というスケジュールは、越してきてから三回目の祭を迎えて初めて知った。

8.31.2012

移設された旧スマッチ!ブログの現ステータスを確認する

2011年5月のスマッチ!終了時点で実質的に残っていた(休眠せずに更新していた)ブログはおよそ100。それらブログの半分以上は終了したスマッチ!と運命を共にしたが、一部は別のブログサイトにブログを移行してエントリを継続した。この過疎ブログもその中の一つ。

あれから一年あまり、それらスマッチ!の残党とそのブログが現在どうなっているか検証してみた。
ソースは残党の一人である謎院さんのまとめページ。この作業、別に深い意味があるわけではない。何となくだよ何となく。ヒマ人とか言うな

検証結果。

◎ 更新中 22
△ 休眠(2ヶ月以上更新なし) 14
× 削除 2

実質的残存率は22/38=58%。これを多いと見るか少ないと見るか。一年余で六割ほどしか残っていないというのはやはり少ないんだろうな。
そう考えると「住まいの達人ブログ」というテーマに沿ってブログを盛り上げフォローしていたスマッチ!の力はやはり大きかったのかなと。サイト全体のPVもそれなりに多かったし、見られていると思えばモチベーションも維持しやすい。てんでばらばらになればわざわざ見に来る人も少なくなるし、そうなると更新意欲を保ち続けるのも難しくなるのが人の性。現在も更新が続いているブログの多くはスマッチ!時代でもPV上位だったものばかりだし、「固定客」もそれなりに多いのだろう。

その中でPVランク下位をうろうろしていたにも関わらず未だちんたら続いているこのウェブログ、前身も含めると早三年余になるという。まあよく続くよねえ、大したネタもないのに※1


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※1 家づくりブログにも関わらずこれまでで圧倒的にPVが多いのが元GPライダーの悪口を書いたエントリであるところが何ともかんとも忸怩たるところで。自分で書いといて何だけどあれ結構微妙なんだよなー。過疎ブログだから大した問題にもなってないのかもしれないけど、炎上の兆しを見せたら速攻で削除しましょうね

8.30.2012

27度マニア

ミンミンゼミからツクツクボウシに蝉の声が変わって久しく、
八月も終わりに差し掛かって秋の気配が

し な い

自転車通勤者として日々の天気予報チェックは欠かさないのだが、八月始まって以来この方、東京の最低気温はほぼずっと27度をキープ。ごくたまに26度の日が混ざる程度。
一昨日も27度、昨日も27度、今日も明日も27度。
そこまで27度にこだわる理由は何なの。27度に何かされたの。
人間の情緒なんていう曖昧なものと違って気温は嘘をつかない。そして毎朝晩の大運勤で吹き出る汗も嘘をつかない。それはこの一ヶ月間で全然変わっていないのだ。未だ盛夏としかいいようがない。もうずっと夏。

今年の夏は昨年のような40度近い猛暑こそないが、その代わり持続力が半端でないような気が。でも通勤は全然へっちゃらだぜバッチコーイ…いやそろそろ勘弁してください

8.28.2012

2月21日 Riga (3)

家づくりブログでこのまま旅ネタを続けていいのかしらん。まあいいか
しかしもう半年以上前のことかー。年をとると本当に時間が過ぎるのが早いな


***
ユーゲントシュティール建築とコーヒーとケーキを満喫したアルベルタ通りを後にすると、冬の曇天は早くも薄暗くなりつつある。
次の目的地シャウレイに向かうバスが出る17時30分までに最後の目的地へ急ぐ。


リーガの街に沿って流れるダウガヴァ川近くにその墓標のような黒い建物は横たわっていた。
占領博物館。
ここには、この国が1940年にソ連に占領・再併合されてから1991年に独立を勝ち取るまでのおよそ半世紀の苦難の歴史が閉じ込められている。

入館料はお気持ち代、スタッフは学生ボランティア。ラトビア国旗を沈鬱にアレンジしたマークはグッドデザイン

リーガの人口構成でラトビア人が過半数を占めるようになったのはここ数年のこと。ソ連崩壊まではこの街で圧倒的に多数派だったのはロシア人。
なぜか。理由は予習で知っていた。エスニック・クレンジング。

この街に古くから住んでいたラトビア人をソ連の荒野の方々に追いやり、代わりにロシア人が大挙して入植する。
それも何万人単位で。
再占領・合併からわずか数年で人口構成比はがらりと変わってしまったという。
思想の自由も言論の自由もなく、ソビエト共産党に反体制のレッテルを貼られれば一家揃ってシベリアの強制労働キャンプにご案内。下手すれば銃殺。そのような圧政がソ連崩壊まで続いていた。
独立政府がロシア人に対し諸々の権利を制限する政策を打ち出した甲斐あってロシア人はロシアに帰り始め、今日になってようやく過半数をラトビア人が占めるまでに回復したものの、なお多く残る在留ロシア人問題はこの国に暗い影を落としている。

過去の経緯を考えると米国という国に対しては愛憎相半ばするところがあるのだが、9条信者の甘っちょろい夢想※1を吹き飛ばすこういった圧倒的な現実を目の当たりにすると、少なくとも戦争に敗れた我が国が事実上の米国単独占領下に置かれたのは不幸中の幸いだったと考えざるを得ない。降伏の時点でソ連軍の北海道侵攻は秒読みの段階であり、どさくさ紛れに北海道を我が物にしてしまおうとするソ連の領土的野心が米国の強い牽制によって頓挫しなければ、この街で起こったことはそのまま札幌で、旭川で、函館で、再現されたに違いないから。

少しばかり重い気分※2でリーガのバスターミナルに向かう。
今晩中にはリトアニア入り。



長距離バスターミナル
17時30分リーガ発シャウレイ経由クライペダ行きは2番ホームから

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※1 非武装無抵抗でひたすら平和を唱えれば悪いようにはならない?笑わせちゃあいけない。無防備都市宣言運動にかぶれてるお花畑ちゃんも同様、現実を見てからモノを言え
※2 この後のヴィリニュスでは更にどん底の気分に突き落とされる場所を訪れる事になる。バカねバカねよせばいいのに


8.22.2012

Riga - interlude

リーガのカフェでデジカメをチェックしながら思った事

アールヌーヴォー建築は現代に再現出来るのか。

例えばS氏のところに「金なら幾らでもあるからこういう家を作ってくれい」という顧客が現れたらどうなるのか。
ノウハウを持つ工務店は日本にあるのか。
欧州から職人を丸抱えで連れてくれば出来るのか。

まあ余程ちゃんと作らないとラブホの出来損ないみたいな醜悪な建物になってしまうだろうけど、誰か物好きなお金持ちがこういう豪邸を作ってみてくれないかなあ。見に行きます

2月21日 Riga (2)


語弊を恐れずに言えば世界には上澄みのような国もあれば澱のような国もあって、日本国のような上澄みでは誰も意識する事もないくらい当たり前の前提として成り立っている高い規範意識とか相互信頼とか、そういったお約束が全く通用しない国があるのも事実。楽しいこと美しいこと素晴らしいことしか伝えないメディアも悪いと思うんだけど、少なくとも日本のような安全にかけては超イージーモードな国で蝶よ花よと育てられたお嬢さんにとっては、見知らぬ異国の一人旅なんて文字通り冒険(危険ヲ冒ス)以外の何者でもない事は知っておいた方がいいと思う。
一言で言えば、悪いことは言わないからやめとけと。
しくじった時に払う代償が大きすぎる。親御さんの気持ちも考えるべし


***

アカデミーのビルから北に反転し、駅を抜けてアルベルタ通りを目指す。
リーガは知る人ぞ知るユーゲントシュティール(アールヌーヴォー)建築の宝庫で、前世紀はじめに建てられたそれはもう典雅なビルをいたるところで目にする事が出来る。わけてもアルベルタ通りにそれら綺羅星のようなユーゲントシュティール建築が集結しているという事を聞いた日には、好きな画家の筆頭にムハ(ミュシャ)を挙げる身としてはもう行くしかない。

ロシアからの独立記念で建てられた自由記念碑。束の間の自由と独立はしかしソ連に踏みにじられる


アルベルタ通り入口の目印となるアパートメント
Alberta St.
ああっ
何という壮観


屋根にライオン
ゴルゴーン三姉妹?


青レンガとは珍しい
どうしてこんな
デコレーションケーキのような建物を作れるのか

新庄?
多くの建物は前世紀初めに建てられた。アールヌーヴォーの波がラトビアに到達したのは寧ろ遅かったのだが、首都の建築ラッシュの時期とちょうどいい具合に重なってこのような美しい建築が量産されるに至る。有名どころの殆どは建築家ミハイル・エイゼンシュテインが手がけている。息子は映画監督のセルゲイ・エイゼンシュテイン。うん全然知らん。知らないけどグッジョブ。




なお、馬鹿みたいに口を開けて見上げていたこの通りでビーニーを紛失した模様。
青レンガの建物の向かいにあるカフェでビバーク。

コーヒーとケーキで200円程度。やっぱり安い


8.13.2012

2月20日 Riga (1)

蒸し暑い夏の夜には冬の思い出で気分だけでも涼しく


エストニアの首都タリンから長距離バスに5時間ほど揺られて三ヶ国目のラトビアに到着。長時間の移動には慣れているが、その間トイレ休憩が一切ないのには参った。しかし苦悶の汗を額に浮かべてるのは自分だけで周りの乗客はケロケロしている。白人の膀胱の頑丈さは異常。
首都リーガのバスターミナルにつく頃には既に太陽は西の地平線に沈みかかっている。前の晩にネット予約したホテルにチェックインを済ませ、部屋でひと休みして夜の街を探索。

リガのバスターミナルは鉄道駅に隣接している




バルト諸国で最大の都市リーガは人口約72万人、中世ドイツからタイムスリップしたかのような世界遺産の「尖塔の街」はファンタジーRPG好きには堪らないだろうが、自分のお目当ては旧市街の中世の尖塔ではなく新市街の建物。お楽しみは翌日に繰越し

 朝は朝市に行こう!リーガに到着するとまず目に飛び込むのこのドーム群の中で朝市が盛況
ものものしい建物はもともと工廠だったのをそのまま市場にリフォームしたもの。
 




巨大な柘榴は2.5ラッツ。1ラッツ=0.6ドルくらい
日本ではあまり見かけないミヤマガラス

朝市を抜けて南に進むと見えてくるクレムリン様式の時代がかったタワーはかつてのソ連アカデミーの建物、現在はラトビアのアカデミー。ほんの20年前までここは鉄のカーテンに閉ざされたソ連だったのだ。


ザ・ソ連て感じがたまらない